SOKO：リンツ特別捜査班の配信視聴方法

オーストリアの街リンツの集合住宅で独り暮らしの女性が殺される。被害者はドイツ人で、前年に密輸組織を告発する証言を行っていた人物だった。証人保護プログラムによって母国のドイツからオーストリアに移り、別人として安全な環境で生活していたはずだったが、最近は何者かにおびえていたことが判明する。リンツ署のヨハンナたちは密輸組織の報復による殺人を疑うが、捜査を進めていくうちに、ある人物が容疑者として浮上する。

プロジェクトの発表でベルリンからリンツに訪れていた男性が殺される。被害者は対象者の個人情報を丸裸にするソフトウェア「クリアマター」を使用し、警察による監視社会の危険性を啓発していた。殺害現場からはノートパソコンが持ち去られ、クラウドに保存されていたデータはすべて削除されている。痴情のもつれの線で事件を捜査しプロジェクトの仲間を疑うヨハンナたちだが、手がかりを追っていくうちに別の殺人事件に結びつく。

射殺された男性の遺体が港で見つかる。被害者はウクライナ人の船員で、前日に船でリンツに着いたばかりだった。監視カメラの映像には、被害者の妹が現場から逃げ出す姿が映っていた。捜査を進めると、妹のアリーナは前年に観光ビザでオーストリアに入国し、富裕なＩＴ経営者夫婦の家政婦として違法に働いていることが分かる。ジョーとベンは雇い主である夫婦の家に向かうが、妹は数日前に仕事を辞めて姿を消していた。

ケプラー大学のレア・ホフマンは、米名門大の研究員に選ばれ、渡米を控えていた。送別会の翌朝、構内の広場でレアが転落死しているのが見つかる。屋上から何者かに突き落とされたことが分かり、ヨハンナたちは捜査に乗り出す。関係者への聞き込みで、事件の直前までレアが親友の恋人といたことや、事件の数日前、レアを指導する教授のパソコンがハッキングされたことも判明するが…。ヨハンナは体調が優れず、警察医に相談する。

ホテルで男性が刺殺される。遺体には布団がかけられ、被害者は眠るように横たわっていた。現場で遺体を確認したリッチーは、リンツの切り裂き魔が犯行を再開したのではないかと疑うが、切り裂き魔は何年も前に逮捕され服役している。捜査を進めていくうち、殺された男性はアマチュアの犯罪捜査集団に所属しており、その集団は切り裂き魔の事件を冤罪の未解決事件として独自に捜査を進めていることが判明する。

ボートから男性の遺体が発見される。被害者はボート会社の社長セバスチャン・グーゼル。乗っていたのは翌日顧客に納品する予定のボートで、現場には争った跡が見られた。セバスチャンは年上の妻の協力を得て夢だったボート会社を立ち上げ、裕福な暮らしをしていた。しかし夫婦関係や兄弟関係には疑わしい点が見られる。最後に彼と一緒にいたのは誰なのか。捜査を進めていくうちにヨハンナたちはセバスチャンの秘密を知る。

路上生活者のマルゴットが鈍器で撲殺された姿で見つかる。犯行現場に凶器は残されておらず、被害者がいつも身につけていたポーチも消えていた。ヨハンナたちは、被害者をよく訪ねていた若い女性フランツィを疑う。マルゴットを母のように慕っていたというフランツィだが、乱暴な性格で窃盗と暴行で数度の逮捕歴があったのだ。しかし捜査を進めるうちに、マルゴットが他の路上生活者たちとモメていたことが分かる。

リンツでのコンサートを翌日に控えたクラシック界の著名人、ダヴィッド・バートリの遺体がホテルの部屋で発見される。死因は毒殺。ダヴィッドは世界から注目を浴びる有名な指揮者であり腕のいいチェリスト。学生たちの指導にもあたっていた。厳しい指導で知られていた彼には荒々しい一面もあり、決してよい評判ばかりではない。カルテットのメンバーから事情を聴取していくうちにメンバー間の熾烈なパート争いが浮き彫りになる。

日本の侍を題材にしたゲームのリリースイベントでプログラマーのクラウスが刀で刺されて惨殺された。イベントに参加していたプロゲーマーのタピアが殺人を犯したビジョンが浮かぶと告白するが、自分は殺してないと犯行自体は否定する。そんな中、クラウスのパソコンから仮想通貨をマイニングするマルウェアが発見され、お金目当てで彼を殺害した可能性が出てくるが、殺人を示す証拠は何も見つからず捜査は難航する。

バス停で男性の遺体が見つかる。捜査を進めると、被害者のゲスティンガーは筋金入りの極右主義者で、古い知人のアンゼルムを訪ねていたことが判明する。アンゼルムは昔、同じく極右主義者として被害者と行動を共にしていたが、息子のために活動から離脱しリンツで家族と共にひっそりと暮らしていた。しかしゲスティンガーに執拗に付きまとわれ、嫌がらせを受けていたという。ヨハンナたちはアンゼルムを追い詰めていく。

女性専用のポールダンススタジオ"ポールフィット"で、経営者のハイディが遺体で発見される。ポールフィットはハイディがリンツに移住して立ち上げた女性の解放を目的としたスタジオ。スポーツとしてのポールダンスは女性顧客から強い支持を得るも、開業当初から脅迫状が届くなど周囲からはあまり歓迎されていなかった。過去には窃盗や麻薬所持で警察の世話になっていたハイディだが、ある時を境に経歴が空白に。

とある宗教の信者であるマグダレーナが遺体で発見された。彼女が律法を破り音楽フェスに参加していたことから、ヨハンナたちは彼女が教団を抜け出そうとしていたと考える。彼女が所属していた聖ラファエル教会は新興の宗教団体で、リンツの支部を仕切るフィアン牧師や、教会に恨みを抱く元信者に疑いの目を向けるが、動機すら見つからず捜査は難航する。そんな中、残されたマグダレーナのスーツケースが事件を解く鍵となり…。

ドナウ川の桟橋の下で男性の遺体が見つかる。男性は３年前に車で死亡事故を起こし、同乗していた妹にも傷を負わせていた。そのまま事故現場から立ち去り、遺言のようなメッセージを送ったあと姿を消したため、自殺したものと思われていた人物だった。捜査を進めると、彼がベルリンで別人としてパーティー三昧の生活を送っていたことが判明する。一方、残された家族は、それぞれが事故のせいで自分の夢を諦めて暮らしていた。